▼EriceSegesta

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シチリア上陸3日目。今日はトラーパニへ向かう。パレルモから西へ行ったことのない私にとっては楽しみな行程である。パレルモ付近でちょっと混んだけど、海沿いをずっと走る道は広く快適だ。パレルモっ子が訪れるビーチや、入り組んだ湾や稜線が創り出す風景が美しく、運転が疎かになるほどだった(笑)

途中、山の方へ入り一路エリーチェへ。標高751mの高台に築きあげられたこの町へ入るには、グルグルと目が回りそうなくらいの山道を延々と登っていかなくてはならない。急な坂をグォングォン上っていくと、眼下に真っ青な海が広がっていく。いつしか紺碧の空と海が溶け合い、一体となったその蒼さといったら!もお〜!ほんっとっぉ〜に息を飲むほどキレイだった!

ギリシア人がアフロディーナを、ローマ人がビーナスを崇めた神殿があったことから、美と繁栄の聖地として古くから繁栄を遂げてきたエリーチェ。夜な夜な神殿に灯されるかがり火が灯台の役目も果たし、ビーナスはやがて船乗りの守護神ともなったという。

しかしその実体は周囲わずか2キロほどの城壁に囲まれた小さく可愛らしい町でもある。が、高台から望む絶景を求め、驚くほど多くの観光客が来ていて賑わっている。なんと観光バスが横付けされていた!

町の入口すぐにあるのが、14世紀につくられたマトリーチェ教会。無骨な造りと凸型に続く外壁、そして隣接する鐘楼などみても、教会というより要塞のようでもある。小さい町ながらも、要所として栄えてきた面影が忍ばれる。

小さいながらも迷路のように入り組んだ道を気ままに歩いていくと、確実に迷う(笑)だが数分すればメイン通りに戻れる。この繰り返しが、小さな町歩きの楽しみでもある。観光客用の店や観光客に占領されていない裏通りでは、子供たちが蹴球で遊ぶ、エリーチェの日常が広がっていた。

エリーチェもまた石畳がすこぶる美しい町で、ついつい目がいって、足裏でスリスリしてしまう(笑)シチリアの町ってどこもそうなんだろうか?!でもコレもとんでもなく年期の入った石畳なんだろうね〜