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トラーパニからマルサーラに向かう幹線道路をツイとはずれた所にモツィアはある。本来ココは、カルタゴの遺跡のある島への出発点。入口で島へ渡るチケットを買わなくては中へ入れない。

なもんで遠目からだけの見学になったが、この周辺一帯には、全盛期には日本にまで輸出していたというシチリア、いやイタリア最大の塩田が広がっている。

最初に塩づくりを伝えたのは、紀元前8世紀頃のフェニキア人。そして海水を塩田から塩田へ流し込むための汲み上げ機を発明したのは、同じシチリアの人、シラクーサ生まれのアルキメデスだった。

塩田って単純に見えるけど、ココには人間の英知の歴史が流れているのである…

スペイン・アラゴン王朝統治下時代にできたというオランダ型の風車が当時の名残を今にとどめている。水がほんのり赤みがかかって見えるのは、水中に生息する赤エビのためらしく、アフリカから渡って来るフラミンゴたちの格好のエサとなり、その身体を萌えぐような鮮やかなバラ色に染めるという。ああ〜なんかとってもロマンチックな話じゃないですか?

大小、そこここに積まれた「塩の山」
このまま1年間放置して、苦汁を除くのだという。これぞ元祖スローフードではないだろうか?!

       
       
       
       
       
       
       

小さいながらもまるまる1島が遺跡群になっているというモツィアのカルタゴ遺跡。塩田の中を船で渡る…というのはかなり魅力的だったのだが(笑)時間がなくて断念!

粒が非常に大きく、まるで粗く砕いた氷砂糖か宝石の原石のようでもある。尖った辛みは一切なく、口中でまあるく溶けていき、最後にほんのりとした甘みが残る。パルマの生ハムにも使われるというその味に間違いはなかった!ウマい塩でありました!