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 シチリアドルチェ紀行 〜原色シリーズは見て楽しむべし〜

お菓子通り?(笑)を抜け、町の東端にあるバリオ公園に向かう。豊かな緑が広がる英国式庭園には、ちょっとしたBARもあり、足を休めるにはちょうどイイのだが、そんな気も吹き飛ぶような絶景が私たちを待っていた!

おぉお〜〜!さすが標高751mの町の絶景ポイント!S字型に曲がるトラーパニの街が、白く広がる塩田が、そしてエガーディ諸島の3つの島影までもが、錦絵のごとく眼下に広がっている!

今回はちょっとモヤがかかって判別しにくかったのだが、この位置から少し左を見渡すと、対岸約170kmにあるチュニジアまでも見渡す事ができるという。チュニジアだよ!?チュニジア!うへ〜!

足元から吹き上げる風に身を任せて、鳥のように飛んでいきたい!そう思わせる雄大な大パノラマにウットリ見惚れる。今日ココに来て、一体何度その美しい景色にため息を漏らした事だろう。そしてホントに西の果てまで来たんだな〜と感慨にふける。

 

さて、ここエリーチェのメイン通りには、なぜかたくさんお菓子が並んでいて、彩りの美しさに思わず激写!してしまったのだが(笑)これらはパスティッチーニと言われる、ドルチェというほど仰々しくない、ちょっとオチビのお菓子たちである。

その中で代表格ともいえる「パスタ・ディ・マンドルラ」。アーモンドの特産地であるシチリアでは、その粉をベースにした菓子が非常に多く、コレはその中の1つ。ドッシリ重くチョ〜甘く、お菓子というよりアーモンドの粉そのものを食べてる感じで(ノドが詰まりそうになる)正直お味はよろしくない(笑)

また、色カタチが本物の果物にソックリ!で見るからに可愛らしいのが「フルッタ・ディ・マルトラーナ」恐ろしくて食べた事がないが、きっと食べずに愛でるのが正解だと思う(笑)要は見てくれがキレイでも、あまりに原色チックなお菓子は避けるべし!「アタリ」をゲットするには、小麦色した地味で控え目な容姿のパスティッチーニを選ぶべし!

とは言っても、アタリかハズレか?結構トトカルチョ的な冒険が必要なのも正直事実(笑)ま〜コレもひとつの経験?としてシチリア銘菓を探してみてください!

多様な民族に支配されてきたシチリアの食文化は、実に豊かで独自の世界を生み出してきた。かのプラトンがシチリア王に招かれシラクーサを訪れた時のこと。その余りに豪勢な料理に仰天したプラトンは「贅沢にすぎる!」と非難の文を残したという。腕のイイ料理人はシラクーサで探せ、とまで言われていた当時が伺えるエピソードといえよう。

料理と同じようにお菓子の歴史も古く、アラブ風の香辛料の効いたモノから、特産物であるアーモンドやピスタチオを使ったものまで、イタリアでも1.2を争うほど多彩で美味なるドルチェが揃っている地であると思う。

最初に持ち上げといてこれじゃ〜あんまりなので(笑)
絶対ハズレない(であろう)
シチリア銘菓(余りにも定番!)を書いておきます〜

Cannoli siciliani
BARにも置いてある庶民的なお菓子。筒状のパイ生地の中にリコッタチーズのクリームが詰まったモノ。サクサクしっとりの皮と濃厚なクリームのバランスがグ〜!手の込んだモノになると、レモンやオレンジピール、ピスタチオなどが入り、マルサラ酒で香り漬け…とまさにシチリア特産物のイイとこ取り!だらけのお菓子。

Torrone
日持ちも良くお土産に最適!シチリア特産のアーモンドの粉にハチミツや卵白を練り合わせたベースの中に、ピスタチオやアーモンドがゴロゴロ入った、いわゆるアーモンドヌガー。包丁で切らなくちゃダメなくらい固いが、ナッツの香ばしさが口いっぱいに広がるヌガー好きにはたまらない逸品!私も大好き!

Gelato e Granita
お菓子と言えないけど(笑)真っ赤な果肉のオレンジやピスタチオ、サボテンの実といったシチリアならではの特産物のジェラートやグラニータは絶対ココでしか味わえないフレッシュさに満ち溢れてるので見逃すなかれ!