>Piazza Armerina ▼Caltagione

モザイク大絵巻のお次は陶器の街へ…と向かったカルタジローネ。この地もモディカやノートと同じように1963年の大地震で灰燼に帰し、バロックの街として生まれ変わったのだが、その街並より何よりこの地を有名にしているのが、色鮮やかなマヨルカ焼きに彩られた高低差約50m、142段に渡る大階段である。はじめて写真を見た時「うぉおお〜!スゲ〜階段だぁ〜!」とビックリした事をよく覚えているけど、いつか行ったみたい…と焦がれた場所にいざ立ってみると、実物の美しさはもちろん、感慨もひとしおである。

なもんで、私、いたたまれなくなって?!(笑)すったかタカタカと駆け上ってみました!高さは20センチくらい、踏みしろ?もゆったりしてて大人が大股でワショイワショイと登っていくにはちょうど良い間隔である。


があ〜ココではただ前を向いて上がってはいけない。下方斜め60度の角度に視線をあわせ、階段壁面を飾る陶板のその美しい絵柄を愛でながら、しかし転ばないように登らなくてはならない(結構むづかしい…)アラブ風の草木文様あり、シチリアの祭り車あり、家族の肖像あり、抱き合う恋人たちあり…と実に142段全ての絵柄が違うのだから!登っててこんなに楽しい階段は世界にふたつとないのではないだろうか?!

ああ〜なんて楽しいんでしょ〜♪とルンルンスキップで最後まで上がるには、しかし142段はキツかった…(TOT)ゆっくり上がればイイのに、ホラ私って浪速のせっかち娘?!だから、早く全部見たい!登り切りたい!って気ぃ〜ばかり焦っちゃって…(苦笑)だから両脇に並ぶ陶器店を冷やかし一休み。ウィンドウショッピングもしながら、時々は振り返って、シチリア的時間の中でゆったり登るのがやっぱりベターですな。

だってホラ、みんな階段に座って何することなく風景を眺めてる。
自然とそうしたくなるのよ、この階段…ジモティが愛情を込めて呼ぶ“スカラッツア”は。


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